また、奈良県内では年間約1万人の方が亡くなっており,その内,年間約1800件が警察に異状死(自殺・他殺・事故死・医療過誤が疑われる死・原因不明の突然死・不詳の死など)として届け出られますが、法医学教室では、さらにこれらの中で事件性が疑われる犯罪死や変死体(約200体)について司法解剖を行っています。死因がわからず亡くなられる人が数多くおられ、犯罪が見逃されないよう死因究明の機運がたかまっています。解剖による死因究明は、犯罪捜査などの地域の安全に役立つだけでなく、死因統計や地域の衛生・健康管理の指標となり、事故や災害の防止対策等にも活用されるなど、法医学に対する認識が高まり、地域社会に大きく貢献しています。